それでも
- 田仲哲也
- 2016年9月24日
- 読了時間: 2分
「 それでも日々は続く。」
ロックバンドの歌詞でよくある。
中高生の時は何も思わなかったけど最近はこの言葉に込められた色んな人たちの気持ちが分かるような気がする。
大学生活は社会に出るまでのモラトリアム期間とはよく言ったもので、まあなんとも言えない宙ぶらりんな心持ちである。
そんな期間ももうボチボチ終わりかけてるもので。
かといって僕たちは1日1日を噛み締めながら生きているわけでもなくただなんとなく毎日を消費してっている。
軽音サークルに所属している。すぐに辞めると思ってたサークル活動も曲がりなりに4年生の今まで続いてる。楽器を演奏したり歌をうたったりしていると気持ちいし体がメンタル的な意味で軽くなる気がする。なんて言ったら良いのかな。なんか救われた気持ちになる。
サークルでは身内でライブがある。ライブと言ってもどこかライブハウスを借りたりするんじゃなくて大学のなんでも部屋みたいな所でみんなで準備をして各々が組んだコピーバンドの曲を演奏している。将来のためでもなく何のためでもなく今を楽しむため?分からない。楽器の練習をしている時間を勉学に回す方がよっぽど将来の役に立つ。頭では分かってる。でも何故か辞めれないんだよなあ。
このライブに日々のモヤモヤや鬱憤をぶつければ何かが変わるかもしれない、このライブをやり切れば現状が少し良い方向に向かっていくかもしれない。そう思う瞬間が確かにある。でも実際はそんなことはなくて。
ライブが終わってもモヤモヤや鬱憤はそのままだし、日々が良い方向に向かうこともない。
むしろやり切れない消失感だけがぽつんと残る。
それでも、暗い海辺を歩くような、ぬるくて重い空気が纏わりつくような、意味のあるような無いような、騒がしく馬鹿げた僕たちの日々は続くんだ。
「 それでも日々は続く。」
そう心で唱えながら明日からまた始まる日々と戦う。学生生活という社会の流れからはみ出した、非日常の上に酷く不安定に成り立った今を噛み締めながら。

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